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8割が「やめとけ」と言う理由

「30代後半で世界一周?
今さらやめとけ。キャリア的に終わるぞ。」
世界一周を考え始めたとき、実際にこう言われた人は少なくないはずです。
かく言う私も、同じような言葉を何度も投げかけられました。
結論から言うと、30代後半の世界一周はアリでもあり、ナシでもある。
ただし、20代の頃とは前提条件も、リスクも、意味合いもまったく違います。
この記事では、
- なぜ8割の人が「やめとけ」と言うのか
- それでも行く価値はあるのか
- 現実的におすすめできる選択肢は何か
を、37歳で世界一周(3ヶ月)を経験した立場から書いていきます。
歳を取れば取るほど、1〜2年の長期旅行は難しくなる

年齢を重ねるほど、長期の旅はシンプルに難しくなります。
私自身、37歳で次の仕事を始めるまでに約3ヶ月間を使いました。
正直に言うと、20代の頃に想像していた「1年の世界一周」とは、
マインドがまったく違っていました。
1年は、長すぎる。
旅に出る前は「1年くらい余裕だろう」と思っていたのに、
実際に旅を始めると、
- 仕事がしたくなってくる
- 社会から切り離されているような感覚
- 取り残されることへの漠然とした危機感
が、じわじわと出てきます。
そのため「3ヶ月」という期間を選びましたが、
結果的には少しタイトすぎたとも感じています。
正直、半年にしておけばよかった、というのが本音です(余談ですが)。
おそらく、気づけば40代半ばになり、
年齢を重ねるほどバックパックでの長期旅行は、体力面・精神面・社会的にも厳しくなる。
「いつか行く」は、たいてい来ません。
なぜ8割が「やめとけ」と言うのか

30代後半の世界一周に対して、多くの人が否定的になる理由は明確です。
- キャリアが中断される(会社での役職・地位・積上げがリセット)
- 年齢的にリカバリーが難しい(再就職)
- 何もスキルがない場合どうするのか
- 次が見つからなかったらどうするのか
どれも、もっともな意見です。
感情論ではなく、かなり現実的な指摘だと思います。
だからこそ、「やめとけ」と言われる。
優しさ半分、常識半分、心配半分。
その8割は、間違っていません。
職歴の1〜2年はブランクになるのか?

結論から言うと、会社によるです。
- チャレンジや多様な経験を評価する業界・会社
- 旅行や個人の意思決定をポジティブに捉える文化
- 社員に旅行や観光業を推奨する業界・会社(クライアントが観光業など)
こういった環境では、
世界一周の経験はむしろ武器になることもあります。
一方で、
- ブランク=マイナス評価
- 一貫したキャリアのみを評価
- 「遊んできた」と捉える文化
の会社も、間違いなく存在します。
だから重要なのは、
「世界一周が評価されるかどうか」ではなく、
自分が戻りたい場所・行きたい場所がどんな価値観を持っているかを見極めること。
ここを誤ると、かなり苦しくなります。
帰国後、未経験分野だった場合どうすればいいのか?

おすすめは、かなり現実的ですがこれです。
シンプルに手に職をつけること。
- 資格取得
- 短期の社会人スクールに通う
- 職業訓練校(職安)を利用する
もし「特別なスキルがない」と感じているなら、
世界一周はむしろ人生をリセットして新しいスキルを得るチャンスとも言えます。
旅=逃避ではなく、
旅=キャリアの切り替えのタイミング。
そう捉えられる人ほど、帰国後の立て直しは早い印象があります。
40歳で正社員はどうなのか?

これも結論はシンプルです。
その人次第、そして会社次第。
年齢そのものよりも見られるのは、
- これまで何をやってきたか
- どんな経験・スキルがあるか
- これからどういうキャリアを描いているのか
40歳であっても、
筋の通ったストーリーと再現性のある経験があれば、
正社員として採用されるケースは普通にあります。
逆に、年齢に関係なく、
「何をしてきたのか説明できない」状態は厳しい。
「年齢的に不利になるのでは?」という反論について

これは、正しい見方でもあります。
否定はしません。
30代後半であれば、
- 中堅ポジション
- 給与や待遇もそれなり
- (家庭や世間体など)守るものが増えている
そういう時期です。
ただ、一度立ち止まって考えてほしい。
- やって後悔する可能性
- やらずに後悔する可能性
この2つを、ちゃんと天秤にかけたことがあるでしょうか。
定年が近づいたとき、
「バックパックで世界を回りたい」と思えるでしょうか。
多くの場合、
やりたいことは、時間が経っても(老後に)やりたいとは限らない。
これはビル・パーキンス著の『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』に書かれている考え方にも近いです。
フェルミ漫画大学さんが分りやすく動画でまとめています。
・今しかできないことが必ず存在する。
・若いうちに良い経験をすると、その後の人生に大きな収穫をもたらしてくれる。
・若い頃したいと思っていることが歳を取ってからもしたいかというとそうではないということ。
30代後半が若いかどうかは賛否ありますが、長い人生で見たときにはまだまだ若いと言える世代ではないでしょうか。
おすすめは「3ヶ月〜半年」

私自身、37歳で3ヶ月の世界一周をしましたが、
正直な感想としては、
- 1〜2年は重すぎる(早く仕事に戻りたい=ブランクが開き過ぎる)
- 3ヶ月は少し物足りない(実際に出てみた感想)
- 半年が一番バランスがいい
と思っています。
年齢を重ねるほど、
- プライド
- 世間体
- 守るもの
が増えていきます。
旅先で「イタイ人」に見られることを気にしすぎる必要はありませんが、
現実として、旅先で出会う多くの人は、学生や20代前半〜30代前半です。
だからこそ、
まずは3〜6ヶ月。
この期間なら、
「休暇」という位置づけもまだ可能です。
年単位になると、話は別物になります。
加えて、今は円安。
海外旅行は本当に高い。
私は想定の2〜3倍かかりました。
移動コストも宿泊費も高い。
そういう意味でも、半年前後は現実的な落としどころです。
それでも抵抗があるなら、長期休暇を使うのがベスト

実は、会社を辞めずに世界一周している人もたくさんいます。
- 有給
- GW
- 年末年始
- 祝日を組み合わせる
これだけでも、
20〜30カ国を回っている人を実際に何人も見てきました。
「世界一周=退職」という固定観念は、
もう必ずしも正解ではありません。
「あの旅があったから頑張れる」という原動力になる

最後に。
30代後半の世界一周は、
キャリアを加速させる魔法ではありません。
ただ、
人生の踏ん張りどころで、確実に支えになる経験にはなります。
「しんどいけど、あの旅があったから頑張れる」
そう思える瞬間が、あとから何度も訪れます。
アリか、ナシか。
答えは人それぞれです。
でも、少なくとも言えるのは、
ちゃんと考えた上で選んだ旅なら、無駄になることはないということです。
まとめ|30代後半の世界一周に「正解」はない。だからこそ、一度整理しよう
30代後半の世界一周は、誰にでも無条件におすすめできる選択ではありません。
キャリア、収入、年齢、周囲の目、考えるべきことが増えるからこそ、多くの人が「やめとけ」と言います。
一方で、
「本当は行きたい気持ちが消えない」
「このまま今の働き方を続けていいのか分からない」
「海外経験を、きちんとキャリアにつなげたい」
そんな違和感を抱えたまま時間だけが過ぎていくのも、また一つのリスクです。
大切なのは、「行く・行かない」を急いで決めることではなく、
自分は何に不安を感じているのか、何を失う可能性があり、何を得たいのか、その整理を一度、立ち止まって行うことだと思います。
私自身、ベトナムでの駐在・起業、そして2度の世界一周を通じて、
海外に出ること以上に「その後どう生きるか」で何度も迷ってきました。
だからこそ、答えを押し付けるのではなく、
頭の中のもやもやを言葉にし、次の一歩を現実的に描く対話を大切にしています。
もし今、少しでも迷っているなら、
一人で抱え込まず、オンラインキャリア相談「おとなの新路相談室」で、
あなたの状況に合った選択肢を一緒に整理してみませんか。
世界一周・海外経験をどう活かすか。
「で、次に何をすればいいのか?」を、一緒に考える時間です。
世界一周そのものや帰国後のキャリアに不安な方は、ご相談に乗ることができます。ぜひ話しましょう。
